2010年11月14日、IFSA-Kyotoのメンバーで奈良を訪れ、伝統的な木造建築を巡りました。
今回は東京芸術大学から矢野健一郎先生をお招きして、奈良の建築について解説していただきました。普
段は建築について勉強することがすくないので、先生のお話はとても興味深いものとなりました。
見学の様子を少し紹介したいと思います。
まず訪れたのは興福寺の中金堂です。
現在復元中で建築の様子を見ることができます。国内では巨大な柱が手に入らないため、ケニアから輸入したアフリカケヤキを再建に利用しているそうです。
次に東大寺南大門です。
仁王像で有名な南大門ですが、建築的にも面白いんです。少ない材料で、強い構造を実現
しており、当時の中国(宋)の技術が用いられています。ちなみに仁王像はひのきを何本か組み合わせることで作られているそうです。
そして、次に東大寺の大仏殿を訪れました。
さすが世界最大の木造建築とあって大きさには圧倒されました。大仏殿には強度の面で優れるヒノキが使われており、スギは利用していない。昔の人がそれぞれの木の性質を理解しており、目的に応じて利用する木材を変える知恵を持っていたのだと感心しました。
中に入り大仏様とご対面。
柱にある鼻の穴の話は結構有名ですが、実はこれには厄除けの意味があるそうです。鬼門である方角の柱を未完成にすることで災難を避けているそうです。
その後、三月堂と二月堂と周り、春日大社を訪れました。他のお寺とは違う神社の建築を見ることができました。
この写真は春日大社近くのご神木をとったのですが、このように木や山を神様として大切にする文化は日本独自なんです。自然に敬意を払う、大切にしなくてはいけない文化だと感じました。
春日大社を離れた後、矢野先生とお別れをし、最後に先生にいただいたチケットで、興福寺の五重塔などを拝観しました。
今回の研修では、紅葉をみたり鹿と遊んだりと楽しく、また奈良の建築について、矢野先生に詳しい解説をしていただきとても勉強になりました。
矢野先生、本当にありがとうございました。
伊藤拓也
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